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事実婚って何?結婚と実際どう違うの?

こんにちは!ケベック在住Harupakaです。今回は私たちが選んだ事実婚について、なぜ選んだか等私の視点をお話しします。


まず、結婚が多くの日本人の人生の夢の一つであると思います。私も漠然と大きくなったらいつか誰かに出会って、結婚して…となると思っていました。(そこまで深く考えていなかったけど、当たり前の認識として)


なぜ結婚じゃなくて事実婚?心の変化

事実婚なんて言葉、私の頭の中にはなかったし、私の親族にも友達にも誰も事実婚を選んでいる人はいなかったです。彼に出会って、始めて事実婚という言葉が私の人生に入ってきました。

日本でカップルなのにいつまでも籍を入れないままでいると、周りから「いつ結婚するの?」と質問攻めにあう事でしょう。私の場合は、幸い私の両親は驚くほど簡単に受け入れてくれて親を説得するという障害はありませんでした。その代わり、新卒で勤めていた会社の先輩や上司たちがいちいちうるさかったです。(これも日本に住むのを辞めた理由の一つです。)

その背景として、日本では結婚したくない男性(一般的に女性の方が結婚願望強そうなので一般論として男性と書きました。)は、異性にだらしのない、責任を背負いたくない、本気じゃないみたいなイメージがあるからだと思います。

私の彼は私たちが今住んでいるフレンチカナダと呼ばれるケベック州出身の、フランス語がネイティブの人です。フレンチカナダと呼ばれる地域だからか、フランスの影響が多かれ少なかれあります。フランスは特に事実婚が進んでいますよね!ケベック州も彼の両親を始め、彼の親戚みんなほとんどが事実婚です。そりゃ周りの家族が事実婚の環境で育ったら、結婚なんて契約しなくてもいいっていう意見になるのも分からなくもないですよね。彼の育った環境を知ることで、多くの日本人が結婚しない人に抱くような不安要素を払拭でき、それにより彼の意見を尊重し事実婚でもいいかと思い始めました。

最初は、殆どの女性がしているように白いきれいなドレス着て、自分が主役のパーティーをいつかできるのかなと漠然に思っていましたが、彼は結婚なんて意味がないという考えの人です。私の中に日本人としての結婚という夢と、結婚が私の人生に訪れないのかもという葛藤が生まれましたが、遠距離恋愛を経ていたので、結婚という契約よりも彼とずっと一緒にいることが私の欲しいことだと分かってきたのも、新しい概念を受け入れられた要因かなと思います。

それに彼と話し合って、指輪やたった一日の結婚式に莫大なお金を使うんじゃなくて、毎日使う自分たちが住む家の家具や電化製品にお金を掛けようと決めました。今回5月にカナダで初めて義実家から独立して家具や電化製品をじっくり選んで買いましたが、2か月で200万円強それらに使いました!「20万円ね、OK!」という会話を何度か繰り返し、きっと今後の人生でもう二度とない散財期間でした。(クレイジーになるところだった!)結果住みやすい暮らしが送れているので、この決断にとても満足しています。こういった金銭的価値観が自然に合ったのも事実婚で落ち着いた要因のひとつです。おそらく皆さんの参考になりませんが「彼とだから」という点も大きいのかもしれません。

それにそもそも私が現実主義なのか、ずっと「なんで結婚指輪は男性が買って男性が女性にプロポーズするんだろう?」と疑問だったし男女対等な考えの私にはそもそもそういった絵にかいたようなロマンチックなものが合わないのもあります。だって男性が買った指輪をして、男性にプロポーズしてもらってだと既に男女関係は平等じゃないところから始まっているので、その後の夫婦生活も少なからずそういった力関係になるんじゃないかなと。うちは殆ど平等です。財布も別々でお互い半分ずつ家の事にお金を出しています。多少家事の得意不得意はあるので、得意な方がそれぞれ補い合うことで成立しています。唯一車は彼が通勤で必要だったので彼が全部車種も選んだし、お金を払っています。ただ休みの日に二人でお出かけする際は、車を出してくれた代わりに私がランチを奢ったりして感謝を示すことも忘れないようにしています。欲しいものは自分で稼いだお金で買いたいし、自分で稼いだお金で私の大切な人たちを喜ばせたい!と言うのが私の人生の楽しみかな。

結婚と違い事実婚な分、いざ離れるとなったらそうするのは手続き的に簡単です。結構ドライに見えるかもしれませんが、だからこそ変に依存せずお互いに自立して、でも愛され続けるように”できるだけ”容姿や服装も気を付けています。だって女に生まれたからにはずっと女でいたいじゃん!😉

ちょっと一部訂正!

記事を書いた当初は愛され続けるよう=彼のためと思っていたけど、実際マニキュアしても気づいてくれなかったり、お化粧をいつもとちょっと変えてみても気づいてくれなかったり、彼に期待してしまうとその分気づかれなかった際の悲しみが半端ないので、自分のために変えます!これからは自分のために、自分の気分が上がるようにおしゃれを楽しんでいきます!


いいか悪いかは実際カップルと住む場所次第。

国際カップルの場合、世界中どこに住もうとも必ず片方にビザの問題が生じます。日本人同士の結婚では全く考えなくてもいいことですが、結構大変でめんどくさい作業がいっぱいあります。


日本に住むなら

国際カップルに関係なく、日本はまだまだ事実婚が新しい物なので行政的な制度が結婚しているカップルほど整っていません。もしものことがあって例えば急に死別した場合などにサポートを受けられる範囲や遺産相続などの権利が少ない、もしくは全くないという大きな弊害があると思います。(各行政に確認してください)

また国際カップルの場合はそれに追加でビザの問題が出てきます。彼の在留カードの更新に、入国管理局について行ったことがあります。日本人ならめったにお世話にならない施設です。そこの施設の方が、私が日本人だと分かったので「お節介ですが、結婚した方が後の手続きが楽ですよ」と仰いました。

日本では、難民や移民として個人で日本に住もうと思ったら結構狭き門です。しかしいざ日本人と結婚してしまえばカナダよりも簡単に配偶者のビザがもらえます。我々の場合、もう日本に住み続ける気はなかったので事実婚に留まっていますが、日本に住み続ける場合は入国管理局の方が言うくらい、結婚してしまった方が配偶者の在留カードの期間が長くなって事務手続きが減ります。

また冒頭で少し記したように日本社会が「事実婚」に対してまだまだうるさいです。幸い私は両親が時代を先取りしている⁈かのような、私も驚いたくらいすんなり「OK!」って言ってくれたので良かったのですが、大体の日本人の親だと未だに自分の子供が未婚のまま子供を持ったりするなど、伝統に沿ってない形を嫌がるのが殆どのケースだと思います。

なので日本で事実婚を選んだカップルの方(国籍関係なく)本当に勇気ある決断だし、尊敬します!周りがうるさくて簡単じゃない道のりかと思いますが、自分たちが選んだ道に自信を持って進んでください!私は応援しています。


カナダなら

カナダ政府は、事実婚の定義として「1年以上継続的に同じ住所に住んだこと」と定めています。そして、移住手続きの際に、それ(期間と住所)を証明できる書類が複数枚必要です。例えば、2人の名義入りのアパートの契約書だとか、月々の電気代の請求書(住所、2人の名義、日付記載)などがそれに使えます。

そして、移住の手続きとしては、結婚しているカップルであろうが、我々のように事実婚のカップルであろうが、あまり差がありません。手続きの上で異なってくるのは、結婚しているカップルなら「結婚証明書」を提出し、事実婚のカップルなら、先ほど少し述べたような事実婚のカップルであると証明できる書類を追加で用意するくらいです。

カナダなら移住の書類手続きの際に、結婚しているかしていないかを意識する場面が多少ありますが、いざ移住の手続きが完了(=永住権を取得)したあとは、結婚していようが、なかろうが全く関係ありません。

少なくとも私が住んでいるカナダのケベック州の人たちは一切「結婚してるの?」とは聞いてきません。一緒に住んでいたらきちんとしたカップルまたは人生のパートナーです!私はケベック州以外住んだことがないのでカナダ全土について語ることはできませんが、私の感覚的にケベック州はフランスの影響で事実婚のカップルが普通なくらい多くいますが、おそらくトロントがあるオンタリオ州やバンクーバーがあるBC州などの英語圏の州は、アメリカと同じように結婚するカップルが多いイメージがあります。


ちなみにカナダに事実婚として移住し永住権を取得した私が思ういいことは、やはりパスポートなどの名義変更をしなくてもいい点です。そして生まれたときの名前のままなので「これが私!」って感じで好きです。


カナダに来て、色んな生活の質が上がりました。もちろん家族や友達にすぐ会えなかったり、語学の面から仕事を探すのが難しかったりなど簡単じゃない面はあります。

でも、周りの目を気にせずに自分らしく生きていけること、給料が日本より上がったこと(日本の若者は給料少なすぎて生活苦しいですよね。)、道路も家も空も日本より広くて心に余裕が生まれやすいこと、色んな文化が混ざりすぎててもはやそれが当たり前で外国人でも(日本の様なあからさまな)外国人扱いを受けずにここに所属しているんだと感じられるこの国の雰囲気など、カナダに住んで良かったなと思える点がいっぱいあります。


いつでも結婚できる

そして今は事実婚だけれども、将来的に結婚したくなったらいつでもできます。なのでもしかしたら彼と50歳になって結婚するなんてのも全然ありです!自分たちのペースで、周りの言う事は無視して自分たちの人生を生きていきます!


よく聞く言葉ですが、「人生は一度きり。」日本は仏教徒が多いですが、「死んだら生まれ変わる」のかは死ぬまで本当かわかりません。あまりあてにせず生まれ変われたらラッキーくらいにして、今あるこの命、自分らしい人生を生きていきたいですね!

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