オンライン日本語教師

会話のタブーな内容

こんにちは!ケベック在住Harupakaです。


今回は、私がアメリカ留学やカナダ移住等を通して学んだ、オンライン日本語教師以前に、違う国の人と話す際に避けるべき内容や言葉をシェアします。私の主観もちょっと入っていますので、悪しからず。

オンラインで日本語を教えていると、相手は大体日本人以外ですよね。なので、日本ではやりがちなことも、意識して止めなければいけないときもあります。(日本でもできれば避けた方がいいのかな?とも思いますが…)


タブーな会話


1. 恋愛事情

初対面で聞くのは絶対にやってはいけません!初対面でなくても、自分からは絶対質問しません。相手が自分で話したいタイミングを待ちます。日本人の方と話す時もそうしています。

小学校や高校生の学生であっても、私からは質問しません。また、学生なら友達のことも質問はしません。常に、相手が話したいなら聞くという姿勢でいます。

そして、世界的に最近オープンになり始めてきた、LGBTQの方ももちろんいます。日本ではそんなにオープンにしている人が少なかったこともあり、相手がそうだと分かったとき、慣れていなくてどう反応していいか困る方もいらっしゃる方もいるかと思います。結論は「なにも特別な反応をしない」ことだと思います。LGBTQでも、そうでなくても同じ反応をしましょう!イギリスやアメリカに留学して初めてそういった方たちと触れ合う機会がありました。それらの経験で学んだことは、LGBTQは性格の様なもの。なので、日本語のレッスン中で言えば、例えば男性の生徒が、「私」を一人称で使う場合、男性ならその人の性格によって「僕」「俺」「私(公的な場ではみんなこれだけど日常会話では性格が表れる)」の使い分けができるよと教えています。また、男性の生徒が「旦那」や「彼(氏)」と言ったときは、「奥さん」や「彼女」と訂正するのではなく、生徒が使った言葉(今回の例でいうと「旦那」や「彼」)の意味を確認するようにしています。きちんと意味を分かって使っているならそれでいいし、言いたかったことは別で本当に間違えて使っている場合もあるので、生徒の意図に合った言葉が使えるようにお手伝いをするようにしています。


2. 年齢

日本では、敬語があるから年齢を知りたくなるのも分かりますが、年齢を初対面で聞くのはよくないです。これも1番と同様、相手が自分で言わない限り聞きません。もし小学生相手だったらレッスン内容を考えたりするのに必要なのですごく小さい子供たちなら、私も聞いてしまいますが。

年齢に関する日本語を教えるときは、前置きとして「言いたくなければ言わなくても全然OKですよ」としたり、キャラクターの年(私ならぬいぐるみ)を使ったりしています。個人的な意見ですが、女性の先生が年齢について取り上げるのは、まだハードルが低いのかな?と思いますが、男性の先生は特に女性の生徒には一層気を付けなければいけないテーマかなと思います。

ただ時と場合にも寄りますが、日本でもいくら年上でも面識のない方から急に馴れ馴れしく話されると、なんだこの人?と思うことがあります。なので、日本語の言い方を学ぶ以外に年齢を聞く必要はあまりないのでは?とも思います。その人との関係性をわきまえて、その場で一番合っている言葉遣いを使っていけばいいんじゃないかな?


3. 容姿

綺麗も、かわいいも、かっこいいも、不細工もいちいち言わない方がいいと思います。

日本でよく「あの人綺麗」や美しい、かわいい、かっこいいと会話で行ってしまいがちですが、それらは一見褒め言葉で、ポジティブで気持ちのいい言葉のように思うかもしれませんが、特に違う国の方と話す場合は恋人でない限りあまり使わない方がいいです。誰かを見て素敵だと思ったら、髪型を褒めたり、を褒めたり、顔や体以外のものを褒めた方がいいです!

ディズニーにいるときも知らないアメリカの子から「I like your skirt!」とか「I like your hair‼」と急に言われたりして嬉しかったです!


4. 政治

政治となると、国同士の現在の関係がどうしても絡まってきてしまうので、レッスン上は特に中立を示すくらいにした方が安全です。本当に色んな人がいるし、色んなバックグラウンドを経て今があります。どんな経験をしてその人の今があるのか分からないので、極力避けた方がいいです。

ただ、レッスンでNHK ニュースやNHK ニュースEASYを使用することが多々あるかと思います。私はその際は、NHKは日本政府寄りの視点だよということを伝えて、色んな視点があるね程度に使うようにしています。特に国際問題を扱う記事は、この注意が大事かなと思っています。

政府は自国民を守るのが仕事だからどうしても考えが偏ってしまうこともあります。一個人の問題では到底計り知れないので、特にレッスンなどの場では中立にいましょう。


5. 宗教…?

宗教については、完全にNGではないと思っています。アメリカ留学中、人生で初めてイスラム教のヒジャブを付けた女性たちと出会いました。(アメリカの大学には、サウジアラビアの生徒がめっちゃいます。)大学生で無知だった私は、クラスメイトにたくさん質問しました。だって、よく知らない宗教が最初はどうしても怖くて、ニュースでも流れてくるイスラム教のイメージはやはりテロというのが強くて、自分の目で本当の事を知りたかったからです。

否定的な意見を言うのはもちろんいけませんが、行事など質問をするのは大丈夫だと思います。ただ嫌そうな雰囲気を感じたらやめるべきだし、ある程度関係を築いてから質問した方がいいかもしれません。

幸い私が質問した時は、若かったのもあってか、クラスメイトがたくさん優しく教えてくれて、メディアによって作られていたイメージを払拭することができました。

みんなヒジャブの下は、めちゃめちゃおしゃれです!家にいるときや学校の女子トイレなど家族や女性だけの場所ではヒジャブを取って、あまりにもかわいいというか美しすぎてびっくりしたのを覚えています。それに、お茶目で会話の内容とかも私たちと変わらないファッションや旦那の話(彼の話はないかな!みんな結婚が早いです!)や子供の話やおいしいごはんの話などなど、うちらと変わりません。

知らないことを知らないままにして怖いから避けるよりは、話して知るという方が私は好きです。知るだけで別に完全には理解をしなくてもいいし、できなくてもいい。まずは知ることが第一かなと思います。

そして、日本人の多くが忘れがちなこと。日本人は無宗教と言いますが実はどっぷり宗教に浸っています。アメリカ留学時日本人は無宗教だと言っていた、当時の私は無知だったなぁと恥ずかしくなります。無宗教なのに、初詣も行くし、ご飯粒一つとして残さないし、常に誰かが見ていて悪いことができないバカ正直者です。太い木を見ると、ご神木みたいな感じで触ってご利益が欲しいし、食べ物を箸で渡し合わないし、食べ物に箸を突き刺したままにもしない。毎日、いただきます・ごちそうさまも欠かさないし、、、無宗教だと錯覚してしまうほど宗教がめちゃめちゃ近くにあるのが日本人です。

日本人=無宗教という考えが、自分の生活を振り返ってみて辻褄が合わなくなってきてハッとしました。日本で宗教っていうと、カルトっぽい感じがしてネガティブで関わりたくない感じでした。でも実はそうではなくて、きっと他の宗教の方々にとっても、我々が普段先ほど述べたような何気なく毎日していることと同じ様な感覚で、毎日決まった時間にお祈りをしたりしているんですよ。

正直無知だった時は「カーペット敷いて、膝ついてお祈り?怖い」と思ったこともありました。でも自分の文化に置き換えてみると、「毎回毎回食べる前後に手合わせる?怖い」と言われているようなものなのかな?、いただきますとごちそうさまを言わなかったらいけない気がするという無意識の意識の様なものが違う宗教で違う行事や習慣となって表れているだけなんだと考えるようになりました。やっていることが違うだけで根本的な考えは同じ人間なんだなぁと気づいたおかげで、人間として成長もできたし、同時に無知の怖さを知りました。

私の彼はカナダ人です。ご飯の食べ方が結構違います。彼は食べ残しが多い!私は「ご飯は残さず食べる」と言われてきたので、ご飯粒も最後まできれいに食べます。ある日食器洗い機に入れるためにお皿をすすいでいた旦那を見ていたら、ご飯粒がたくさん流れて行くではありませんか。思わず「神様が~!!」って言ったら爆笑されました「何それ?」って。この時「私は仏教だ」と改めて思いました。



日本人以外と話す時に使わない言葉


1. 外国人(foreigner)

日本人同士と話すから、外国人が外国人な訳であって、違う国の方と話す時はその人から見れば自分も外国人なので、「外国人」という言葉を常に使っているとどれだけ自分中心なの?って考えられます。なので、日本語で外国人と頭に浮かんだ場合は、私は「違う国の人」という風に言い換えています。

例えば、アメリカ人の英語の先生に「何で英語を勉強しているの?」と聞かれて、「I want to communicate with foreigners.」って答えるのは個人的に好きじゃないです。

日本語のレッスンでは、例えばよくある日本語の文法の間違えを見せたいときに、「Foreigners」ではなくて「Japanese learners」という言葉を使います。

自分がForeignerと言われて嬉しいですか?


2. 日本語上手ですね!

私はカナダのフランス語圏ケベック州に住んでいます。英語とフランス語も分かるトライリンガルです。ですが、いまだに移民に優しいカナダでもやはりお店に行くとたまに「Do you speak English?」と会話の前に聞かれます。ケベックでの公用語はフランス語です。こう聞かれるたびに、永住権は持っていても、顔がアジアだからいつまでもここに所属している人にはなれないのかとちょっと悲しくなります。慣れなきゃいけないけど。きっと店員さんはいいサービスがしたくて前置き的にそう言っているのかもしれませんが、その会話で私みたいに悲しくなる人もいます。

日本に住んでいた時は、私の彼がいつも「日本語上手だね~!」と言われていて、彼も私もうんざりするくらい毎回言われ正直うざかったです。移住あるあるだと思うけど!今は私が「フランス語上手だね~!」と言われる立場で、日本ほど多くはないけど、毎回毎回だと誉め言葉もうざくなってきますね。それに外国人だと分かったからそういう言葉が出てくるわけで、それを言う時点でネイティブとは違う日本語やフランス語を話していますねって言われている感じがします。


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